先生、ニュースで『AI事業者ガイドライン』って言葉が出てきたんですけど、これって、どこが作ったやつなんですか?
なんか難しそうで身構えちゃう…。
いい着眼点ね、ジャスミンちゃん。
これは2024年ごろに総務省と経済産業省が共同で公表した、日本のAI活用の指針なの。
それまで各省でバラバラだった文書を一本に束ねたのが大事なポイントよ。
つまり、それまで総務省の文書と経済産業省の文書が別々に存在していて、2024年に統合版として再編された、という理解でいいですか?
事業者側で混乱していた状況を、一本化で解消した格好ですね。
その通りよ、つむぎさん。
人間中心のAI社会原則や、各省庁の古いガイドラインを下敷きにして、生成AIの時代に合わせてアップデートしたものね。
大きな特徴は、AIに関わる人を3つの主体に分けて書かれていることよ。
3つの主体?
ましろ、そこがちょっと分からないかも…。
みんな同じ『AIを使う人』じゃないのぉ?
ふふっ、そこが大事なところなの、ましろちゃん。
『AI開発者』『AI提供者』『AI利用者』の3つに分けているのね。
開発者はモデルを作る人、提供者はサービスとして売る人、利用者は業務で使う人よ。
それぞれ責任の重さや内容が違うから、わざわざ分けているの。
おお、めっちゃ分かりやすい分け方!
作る人・届ける人・使う人…カレーで言うと、スパイスを作る人、お店を出す人、食べる人みたいな?
ジャスミンちゃんの例え、意外と本質を突いていますね。
食中毒が出たら、スパイスを作った会社・お店・お客さんで、それぞれ責任の取り方が違いますよね。
それぞれに求められる配慮が違う、という発想が根底にあるのと同じです。
補足しておくと、このガイドラインは法律ではなく、あくまで自主的に従う『ソフトロー』に位置づけられます。
罰則はないけれど、企業の行動規範として強く意識されている、という立て付けです。
罰則がないなら、守らなくてもいいってこと?
それだと意味なくないですか?
いえ、そう単純じゃないの。
EU AI Actのような厳しい法規制を採る地域と違って、日本は当面ガイドラインで事業者の自主性を尊重する方針なの。
ただ、将来法規制化する可能性は残されているし、取引先から『ガイドライン遵守』を求められることも多いわ。
だから実質的には、企業にとって無視できない存在になっているのよ。
なるほど…『みんながそれに合わせることで秩序ができる』って感じなんだね。
部活の暗黙ルールに似てるかも。
ましろちゃんの例え、とても的確だと思います。
自主規制によるAIガバナンスを重視する、というのが日本の特色と言えます。
試験ではEU AI Actとの対比で『日本はソフトロー中心』と覚えておくと分かりやすいです。
試験対策としても『日本のAI規制の中心文書』として押さえておいてほしい一本ね。
EU AI Actや広島AIプロセスとの違いを整理しながら覚えると、得点力が上がるわよ。
よし、3主体とソフトロー、この2つセットで覚えておきます!
確認クイズ
AI事業者ガイドラインが対象とする3つの主体の組み合わせとして最も適切なものはどれ?
- AI研究者 / AI投資家 / AI利用者
- AI開発者 / AI提供者 / AI利用者
- AI提供者 / AI消費者 / AI監督者
- AI開発者 / AI販売者 / AI広報者
こたえを見る
正解: 2. AI開発者 / AI提供者 / AI利用者
AI事業者ガイドラインでは、AIに関わる主体を『AI開発者(モデルを作る)』『AI提供者(サービスとして届ける)』『AI利用者(業務等で使う)』の3つに整理しています。それぞれに求められる配慮事項が異なる点が特徴で、試験でもこの3分類はよく問われます。さらに日本のAI規制は法的拘束力のない『ソフトロー』中心である点もセットで押さえましょう。