Tree-of-Thought、略してToTは、Chain-of-Thoughtをさらに発展させた技法よ。
一本道の思考ではなく、複数の思考分岐を木のように展開して探索するの。
つまり『こっちの道もあるかも』と分岐しながら考えるわけですね。
そう。
各分岐を評価し、有望な道を深掘りし、行き詰まったら別の分岐に戻る。
チェスの先読みのように、複数の可能性を同時に検討するのよ。
CoTが一本道なら、ToTは迷路みたいなもんか!
いい例えね、ジャスミンちゃん。
プロンプトでは『3つの異なるアプローチを提案し、各アプローチを2ステップ先まで検討し、最も有望なものを選んでください』のように指示するの。
パズル・計画立案・戦略策定など、探索が必要な問題で威力を発揮するわ。
AIが自分で木を作って探検するんですねぇ…すごい…
CoT・Self-Consistency・ToT、この3つの関係を整理すると、
CoT=1本の思考、Self-Consistency=複数の独立思考から多数決、ToT=分岐する思考の木、という理解で合っていますか?
完璧な整理よ、つむぎさん。
推論の深さと幅をどう扱うかの違いね。
でも実際にToTを使うのって難しくない?
そうね。
本格的なToTは実装が複雑で、2023年のPrinceton大の論文では専用のアルゴリズムを使っているの。
でも簡易版なら『3つの案を提示→各案を評価→最良を選ぶ』という3ステップで近いことができるわ。
お買い物で『候補を3つに絞って比較してから決める』みたいな感じですかぁ?
まさに。
ToTは人間の『選択肢比較』の思考を形式化したもの。
ただしコストは最も高いから、本当に重要な問題で使うのがコツよ。
えーっ、最強の技法なのに使いどころが難しいってことか…
そうね。
基本はCoTで十分。
ToTは『より複雑な探索が必要な時の切り札』と覚えておいて。
試験では『ToT=思考の木による探索的推論』という位置付けがよく出題されますね。
ましろ、ToTって、迷路ゲームのAIみたいな感じですかぁ?
素敵な例えね、ましろちゃん!
迷路のどの道が正解か、枝分かれを全部試して最短ルートを探すAIと似ているわ。
実はチェスや将棋のAIも、こうした探索アルゴリズムの延長線上にあるの。
えっ、AlphaGoの先祖みたいな考え方か!
そうそう、考え方は似ているの。
AIの思考と探索アルゴリズムは切り離せない関係よ。
ToTのような高度な技法は、実務では即座に使う機会は少ないかもしれませんが、概念を知っておくと応用が利きますね。
その通り。
試験でも『ToT=枝分かれで解を探す』という概念理解が問われる程度。
暗記一辺倒にならず、全体像を掴んで。
確認クイズ
Tree-of-Thought(ToT)がChain-of-Thought(CoT)と異なる点はどれか?
- 思考過程を省略する
- 複数の思考分岐を探索する
- 例を使わない
- 短い回答を生成する
こたえを見る
正解: 2. 複数の思考分岐を探索する
ToTはCoTの一本道の推論に対し、複数の思考分岐を木構造で探索する点が異なります。より広い可能性を検討できますが、コストは増えます。