先生〜、ましろの妹がAIで絵を描いてね、『これ、ましろちゃんの著作権だよね?』って聞いてきたの。
なんて答えたらいいの?
(くすっ)ましろちゃん、妹さんがいたのね。
今日はまさにその話よ。
AI生成物に著作権はあるのか、というテーマよ。
日本の文化庁は2024年3月に『AIと著作権に関する考え方について』という整理を公表しましたね。
そう、よく知ってるわね。
キーワードは人間の創作的寄与。
AIが自律的に生成し、人間の指示や選択が単純であれば、著作権は発生しないと整理されているの。
じゃあ、プロンプト1行で出したイラストは著作権なし?
原則そうね。
ただし、何度も生成し直して選別する、元画像を加工する、複数素材を組み合わせる——そうした人間の創作的判断が加われば、その『加工・選別』の部分に著作権が発生する可能性があるの。
じゃあ、ましろが何時間もかけて選んだ一枚は、ましろの作品って言ってもいいのぉ?
ケースバイケースだけど、単純なプロンプト一発より主張できる余地は広がるわね。
米国著作権局は2023年、AI単独生成物は登録不可と明言していますね。
『Zarya of the Dawn』の判断です。
各国でルールがバラバラってことか〜!
これ、ビジネスでやる人は大変だね…
そう。
特に日本は『人間の創作的寄与』で判断、米国は『人間による創作性』を要求、EU AI Actは開示義務を課す——三者三様なの。
妹には『ましろが選んだ部分はましろの気持ちが入ってるから大事だよ』って伝えるね。
素敵な伝え方ね、ましろちゃん。
つまり、AI作品であっても『どう作ったか』を説明できる状態にしておくことが権利主張の鍵ですね。
その通り。
生成AI時代の『プロセスの可視化』は自分を守る武器になるの。
ちなみに米国では2023年、AI生成画像の登録要求を巡って Thaler 対 Perlmutter 事件が発生。
連邦地裁が『AI単独生成は著作権対象外』と判断しました。
判例の蓄積で世界中で基準が少しずつ形成されているわ。
日本の判例はまだ少ないので、今後の蓄積に注目ね。
『プロセスを残しておく』って、確かに実務では大事だね。
あたしも妹の誕生日プレゼント作るとき、AIに出してもらった候補を何十枚も選別したよ。
ジャスミンちゃん、その取捨選択と組み合わせこそが『人間の創作的寄与』の核ね。
プロンプトと選択の履歴をスクリーンショットで残すだけでも、主張の材料になるのよ。
現段階では判断基準が流動的なので、保守的な実務運用としては『創作性の主張を強くしたいなら、プロセスを記録する』と覚えておけば安全です。
ましろ、AIと一緒に作ったときは、どこを自分で選んだか、日記みたいに書き残しておくねっ。
確認クイズ
日本におけるAI生成物の著作権について最も適切な記述は?
- AIが自律生成した作品も全て著作権で保護される
- AI生成物には一切著作権が認められない
- 人間の創作的寄与の程度によって著作権の発生が個別判断される
- プロンプトを入力すれば自動的に著作権が発生する
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正解: 3. 人間の創作的寄与の程度によって著作権の発生が個別判断される
文化庁 2024年見解では『人間の創作的寄与』の程度で判断されます。単なるプロンプト入力では足りず、選別や加工などの創作的判断が必要とされる傾向です。