ダートマス会議をきっかけに、最初のAIブームが巻き起こりました。この時代のキーワードは「探索」と「推論」です。
ダートマス会議のあとって、AIは一気に盛り上がったの?
世間も熱狂するくらい?
ええ、1950年代後半から1960年代にかけて、最初の大きなブームが来たの。
これが第一次AIブームね。
中心技術は探索と推論だったわ。
探索って…なんだか宝探しみたいなイメージですかぁ?
補足すると、AIの世界で探索とは「可能な手の組み合わせを樹形図に展開して、目的に到達する経路を見つける」こと。
迷路の全通路をシミュレートして出口を探すようなイメージね。
そう。
当時有名だったのは、サミュエルのチェッカープログラムや、ニューウェル・サイモンの「Logic Theorist」と呼ばれる定理証明プログラムよ。
定理証明ってことは、数学の問題を解くAIってこと?
意外と昔から頭脳派AIがいたんだね!
ただし、対象はトイ・プロブレムに限られていたの。
迷路やパズルのように、選択肢が有限で、ルールが明確な問題ね。
えぇっ…じゃあ現実の複雑な問題は解けなかったんですかぁ?
そうなの。
現実世界は考慮すべき要素が無限に近くて、どこまでを考えれば十分か区切れない。
これをフレーム問題というのよ。
なるほどね、ゲームの盤面ならゴールが見えるけど、現実は「どこまで考えるか」が決められないってことか〜!
そして計算資源も限られていた時代だから、枝分かれの数が多くなる現実問題は「組合せ爆発」を起こして実用的な時間では解けなかったの。
1970年頃、イギリスのライトヒル卿が政府に提出した「ライトヒル報告書」で、AIの限界が厳しく指摘されて、研究予算が一気に削られたわ。
これが最初のAIの冬ね。
楽しいブームのあとに寒い冬…AIの歴史って起伏が激しいんですねぇ。
でも限界を知ったから、次の技術につながったんでしょ?
だったら冬も悪いだけじゃないね!
そうね。
当時の反省から『知識』を重視する方向に舵が切られて、次の第二次AIブーム(エキスパートシステム)につながるの。
歴史はちゃんと連続しているのよ。
冬があるから春が来るんですねぇ…和菓子の季節感みたいで素敵ですぅ♪
ましろちゃん、その感性、記事にしたいくらい素敵ね。
試験では1956年(ダートマス)と1973年(ライトヒル報告書)の年号を混同しないようにだけ注意してね。
確認クイズ
第一次AIブームで中心的に用いられた技術の組合せはどれか。
- 機械学習と強化学習
- 探索と推論
- ニューラルネットワークと深層学習
- 大規模言語モデルと強化学習
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正解: 2. 探索と推論
第一次AIブームの中心は探索と推論です。可能な手を樹形図に展開し最適解を探すアプローチで、パズルやゲームには有効でしたが、現実問題ではフレーム問題や組合せ爆発により行き詰まりました。