1980年代、AIは「知識」を武器にして再び注目を集めました。第二次AIブームの主役「エキスパートシステム」を見てみましょう。
一回目のブームが冬で終わって、そのあとまたAIが盛り上がったんだよね?
今度は何がきっかけだったの?
1980年代ね。
主役はエキスパートシステムという技術。
専門家の知識をコンピュータに詰め込む、という発想で復活したのよ。
つまり、ベテラン医師や弁護士の頭の中にある「もしAならB、もしCならD」というノウハウを、if-thenルールの形に書き出してコンピュータに持たせる、という理解ですね。
その通り。
代表例はスタンフォード大で開発されたMYCIN。
血液感染症の診断支援を行い、専門医並みの精度を示したと言われるの。
お医者さんの代わりにAIが診断しちゃうの…!
すごい時代ですぅ〜。
待って待って、お医者さんになるのに何年もかかるのに、それ全部ルールに書き出すとか、無理ゲーじゃない?
鋭いわね、ジャスミンちゃん。
実はそれが最大の壁だったの。
知識獲得のボトルネックと呼ばれる問題よ。
補足すると、専門家本人も「なぜそう判断したか」を言語化できないことが多いんです。
これが「暗黙知」。
エキスパートシステムは、この暗黙知の壁にぶつかったんですね。
ふぇぇ…ベテランさんの勘って、言葉にできないこと多いですもんねぇ…。
自転車の乗り方を言葉だけで説明しろって言われても、厳しいもんね。
あれと同じか〜。
それに、ルールが増えるほど矛盾や例外処理が増えて、メンテナンスが困難になる「知識ベースの肥大化」も課題だったのよ。
1990年代には失望が広がって、AIは再び冬の時代に入ったの。
ただ、エキスパートシステムの失敗が「人間が教える」から「データから学ぶ」方向への転換、つまり機械学習の台頭につながったの。
失敗から次が生まれるってやつね!
AIの歴史、アツいね。
試験では「1980年代」「エキスパートシステム」「知識獲得のボトルネック」の3点セットが頻出よ。
ふぇぇ、新しい言葉がたくさん出てきたから整理しますぅ。
エキスパート=専門家、ボトルネック=ビンの首が狭くなってる部分…なんですねぇ。
つまりエキスパートシステムの限界は、専門家の知識を抽出する作業がビンの首のように狭くて、プロセス全体の進行を阻害したということですね。
そういう比喩で考えたら理解しやすいね。
ましろ、語彙センス地味に高いんじゃない?
歴史の各ブームと限界をセットで覚えると知識が定着するわよ。
第二次ブームに関連して、日本が1982〜1992年に推進した第五世代コンピュータプロジェクトも、この時代を象徴する挑戦ね。
確認クイズ
第二次AIブームで中心となった技術はどれか。
- 深層学習
- 生成AI
- エキスパートシステム
- 強化学習
こたえを見る
正解: 3. エキスパートシステム
1980年代の第二次AIブームではエキスパートシステムが中心でした。専門家の知識をif-thenルールにするアプローチで、MYCINなど医療診断分野で成果を出しましたが、知識獲得のボトルネックで衰退しました。